意識の諸状態

NMDA型グルタミン酸受容体と神経保護作用

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アマゾン先住民シピボのシャーマニズム

豊かな<南>の社会 アマゾン上流で最大の支流のひとつであるウカヤリ川は、アンデスの高地から流れ出す小さな支流を集め、ペルー領内を細かく蛇行しながら北上する。その流れにそってシピボまたはコニボと呼ばれる、パノ系の言語を話す先住民族が暮らしてい…

明晰夢

夢の中でこ「これは夢だ」と気づく体験は、心理学では明晰夢(自覚夢)(lucid dream)と呼ばれる。日本人の大学生を対象にした調査では、約8割が、一度ぐらいはそういう体験をしたことがあるらしいし、百人に一人ぐらいの割合で、毎晩の夢がすべて明晰夢だ…

アヤワスカ茶による脳機能とパーソナリティの変化(加筆中)

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ヤマハギ茶の文化と薬理作用

仏教寺院では、ヤマハギの花が咲く彼岸の季節に、萩茶を振る舞う習慣がある。 愛知県稲沢市の円光寺[*1] 毎年九月に振る舞われる萩茶[*2]。 「利尿降圧作用 、強壮作用、頭痛、めまい、のぼせ、ノイローゼ、咳止め、腫れ物など」に効用があるという[*3][*4] …

内因性DMTの日内変動と子宮収縮作用

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「お茶」は「麻薬」か ー法や条約による規制ー

参考:向精神薬にかんする法律・条例 第二次大戦後の国際条約 第二次大戦後、アヘンなどの向精神薬を一括して規制するため、1961年に「麻薬に関する単一条約(Single Convention on Narcotic Drugs)」が締結された。この条約は、おもにケシ、大麻、コカなど…

南島の茶道 ーカヴァの伝統と現在ー

追記:カヴァの薬理学 付記2:カヴァの肝毒性と規制について 2000年代初頭の肝毒性問題 厚労省の見解と茶会の中止 肝障害問題のその後 飲むときの注意 それぞれの文化にはそれぞれの伝統に根ざした嗜好品があり、それぞれの文化の中で象徴的な役割を果たし…

雲南モソ人の祭司による疫病退散の読経

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2003年、SARS流行下、中国での調査記録

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入眠時幻覚と睡眠麻痺

通常、入眠後はまずノンレム睡眠に入るが、入眠直後から始まるレム睡眠を、入眠時レム睡眠(SOREMP: sleep onset REM period)と呼ぶ。過眠症の一種であるナルコレプシーに特徴的な現象だが(→「過眠症」)健常者でもふつうに体験される。入眠時幻覚(入眠期…

睡眠と夢見の系統発生と個体発生

夢見の系統発生 レム睡眠の進化は、鳥類と哺乳類の系統で独立に起こった。 レム睡眠の系統発生[*1] 哺乳類は、哺乳類型爬虫類(単弓類)から進化してきた。卵生の単孔類(原獣類)から分岐した、有袋類(後獣類)と有胎盤類(真獣類)の共通祖先でレム睡眠が…

睡眠と覚醒のリズム

睡眠時にはレム睡眠(Rapid Eye Movement sleep)とノンレム睡眠(Non-REM sleep)が周期的に繰り返される。「REM」とは「Rapid Eye Movement: 急速眼球運動」のことである。通常、入眠時はまずノンレム睡眠に入り、それから約90分ごとにレム睡眠とレム睡眠…

意識の諸状態

四つの意識状態 人間の意識は複数の状態をとりうる。そして複数の意識状態に対応した複数の現実(reality)が存在する。たとえば、古代インドの『マーンドゥキァ・ウパニシャッド』は、人間の意識状態を四種類に分類している[*1]。 1 覚醒状態 2 夢のない…

【資料】ジェイムズ『宗教的経験の諸相』

私たちが合理的意識と呼んでいる意識、つまり私たちの正常な、目ざめているときの意識というものは、意識の一特殊型にすぎないのであって、この意識のまわりをぐるっととりまき、きわめて薄い膜でそれと隔てられて、それとは全く違った潜在的ないろいろの形…

【資料】『荘子』(胡蝶之夢)

陸治『夢蝶』[*1] 昔者(むかし)、荘周、夢に胡蝶と為る。栩栩然(くくぜん)として胡蝶なり。 自ら喩しみて志(こころ)に適えるか、周なるを知らざるなり。 俄然として覚むれば、則ち蘧蘧然(きょきょぜん)として周なり。 知らず、周の夢に胡蝶と為るか…

ヨーガと瞑想

インド的世界観の底流に流れているのは、輪廻(saṃsāra)からの解脱(mokṣa)という発想であり、その基本は、西洋近代科学の唯物論(materialism)とは反対の、唯心論(spiritualism)である。mokṣaは英語ではliberationと訳されたりもするが、物質的な身体…

輪廻と解脱

輪廻の観念 地球上のほとんどすべての伝統社会が、死後の霊魂という観念を持つ。転生、つまり霊魂がふたたび肉体に宿って現世に戻ってくるという観念を持つ社会も世界各地に存在する。古代インド哲学とそこから派生した仏教思想を特徴づけるのが輪廻転生の観…

心理学における「異常」と「超常」

超心理学(parapsychology)とは、超常現象(paranormal phenomena)を対象とする心理学の一分野である。しかし、「超」心理学や「超」常現象という訳語は、いささか意味不明である。あるいは、一種の「いかがわしさ」さえ感じさせる。以下、断りがないかぎ…

【資料】田口ランディ『オラ!メヒコ』

長いこと、私はこの手で世界をつかまえたいと望んでいた。 世界を自分の手でむんずとつかんで、そしてこの胸にぎゅうっと抱きしめたい。そうしたらどんなに幸せだろうって、そう思っていた。そのことばかり考えて生きてきた。 だから、私は追いかけていた。 …

【資料】田口ランディ『アルカナシカ』

そこに存在するものは一〇〇パーセント現実だった。何一つとして非現実はなかった。つまり見えないものが見えたわけでなく、見えているものが見えているだけだったのだ。 階段を降りて家の裏へと向かう。そして、あの汚いトイレの前に立って、壊れかけた扉を…

精神展開薬(サイケデリックス)

精神展開薬(psychedelics: サイケデリックス)は、単純明快な分子構造でありながら、特異体験、神秘体験、あるいは宗教体験といった強い変性意識状態を引き起こすことから、こうした体験が意外に単純なメカニズムで引き起こされることを示唆している。しか…

中米先住民文化と精神展開性植物

アメリカ大陸の先住民文化の中で、その社会が「国家(state)」といえる段階まで分化したのは、メソアメリカとアンデスの二つの文化領域である。 メキシコ先住民の言語の分布[*1] スペイン人が到来する直前、16世紀の文明[*2] 中米先住民文化の年表[*3] メソ…

【資料】水木しげる『幸福になるメキシコ』

水木しげるのメキシコ先住民儀礼体験[*1] 水木しげるの精神展開体験が、氏独特の、薄気味悪く、かつ、どこかユーモラスな筆致によって描かれているが、子宮への回帰という元型的な体験はまた、メキシコ先住民ウィチョールの、ウィリクタへの旅という世界観と…

【資料】中島らも『アマニタ・パンセリナ』

僕はためしに、部屋を少し明るくしてまわりを見まわしてみた。 なるほど、これは少し様子がちがう。 青いもの、スミレ色のものが、それ自体発光しているように美しく見えるのだ。足もとを見れば、自分のはいている靴下の青が、輝いて目に飛び込んでくる。 「…

超心理学という研究プログラム

超心理学は、まだよくわかっていない人間の未知能力を、まず、それが実在するかどうかはいったん棚上げにして、あくまでも実験のための仮説的な概念として、であるが、その未知能力を感覚系と運動系の2種類に分ける。やや些末にはなるが、まず、用語の整理を…

【資料】フロイトのテレパシー論

いとしいマルタ ぼくたちのあいだに働いているテレパシー的共感のせいで君は聖霊降臨節をぼくよりもたのしくは過ごさなかったようだね、もしそうだとしたらそれは非常に困ったことだ。(後略) マルタ・ベルナイス宛書簡(1885年5月26日) 恋文の中での戯れ…

中南米先住民文化と精神展開性植物

中南米先住民社会は、精神展開薬(psychedelics)を含む薬草を呪術的・宗教的に使用する文化を高度に発達させてきた。 精神展開薬を含む薬草を使用する文化の分布[*1]。 狭義の精神展開薬を含む薬草を使用する文化は中南米の先住民社会に偏っている。中米(…

「心霊研究」と「超心理学」の科学史

西暦 心霊研究・超心理学 その他の出来事 1848 ハイズヴィル事件(霊媒・降霊術流行[*1]の先駆け) マルクス・エンゲルス『共産党宣言』 1859 ダーウィン『種の起源』 1872 マルリボーン・スピリチュアリスト協会設立 1882 SPR(心霊研究協会)設立 1885 ニ…

共感薬(エンタクトゲン)

カテコールアミンと中枢神経刺激薬 ドーパミン、ノルアドレナリンなどのカテコールアミン神経伝達物質に似た分子構造を持ち、興奮作用を示す精神中枢神経刺激薬(精神刺激薬)としては、作用が強く、規制されているメタアンフェタミン、コカインや、より穏や…