ヤマハギ茶の文化と薬理作用

仏教寺院では、ヤマハギの花が咲く彼岸の季節に、萩茶を振る舞う習慣がある。


 
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愛知県稲沢市の円光寺[*1]
 
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毎年九月に振る舞われる萩茶[*2]
 
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「利尿降圧作用 、強壮作用、頭痛、めまい、のぼせ、ノイローゼ、咳止め、腫れ物など」に効用があるという[*3][*4]
 
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萩の茶葉は販売していないが、円光禅寺オリジナルカレンダーはあるらしい[*5]

萩茶には「利尿降圧作用 、強壮作用、頭痛、めまい、のぼせ、ノイローゼ、咳止め、腫れ物」に効能があると書かれている。「ノイローゼ」とは「神経症」のことであり、心因性の不安やうつ病の、古い呼び方である。

ヤマハギ茶に含まれるDMTにはSSRIに似た抗うつ・抗不安作用があることが知られている。

伝統薬としては、とくに婦人病に効能があるとされてきた[*6]ヤマハギから抽出したDMTをハムスターに投与したところ、子宮の収縮が確認された[*7]という研究があるが、ヤマハギに含まれる別の成分がエストロゲンの不足を補うため、女性の更年期障害を改善するという研究もある[*8]。(→「内因性DMTの日内変動と子宮収縮作用」)

DMTは経口摂取では消化酵素で分解されてしまうはずである。ただし、DMTを含む植物には、同時に、ハルミンなどのMAOI(モノアミンオキシダーゼ阻害薬)が同時に含まれているものがある。

付記:萩の寺いろいろ

www.haginotera.or.jp
行基上人が淀川に捨てられていた死者の供養のために萩を手向けたという(真言宗豊山派

 

www.komyoin.com
荻窪」の地名と縁が深い、東京都杉並区の光明院(真言宗豊山派

www.jyourinji.com
京都の萩の寺、常林寺(浄土宗)



記述の自己評価 ★★★☆☆
(孫引きや個人のブログからの引用が多いので、もうすこし正確な情報源にあたる必要がある。)
CE 2020/09/11 JST 作成
CE 2020/09/14 JST 最終更新
蛭川立

*1:臨済宗妙心寺派の寺院であり、同名の円光寺と区別するために「円光禅寺」と呼ばれることもある(稲沢市史 (2012).「開山勅謚圓光大照禅師滅宗宗興大和尚略伝」『臨済宗 建長寺派 小野山 萬松寺』(2020/09/20 JST 最終閲覧))。

*2:まころーど「円光禅寺(萩の寺)のハギ」『中日新聞』(2013年9月20日取材)。2020年は感染症対策のために中止。

*3:上 みかん (2015). 「萩の花を目指して稲沢巡り②」『猫と畑の写真』(2020/09/20 JST 最終閲覧)

*4:下(無署名記事)(2017).「萩寺(円光寺)」『ゆったりと写真を楽しむ。』(2020/09/20 JST 最終閲覧)

*5:(無署名記事)(2017).『「萩の寺」・稲沢市の「円光禅寺」へ』『人生散策日記』(2020/09/20 JST 最終閲覧)

*6:長野県庁 (2014).「ヤマハギ」『長野県菅平薬草栽培試験地』(2020/09/20 JST 最終閲覧)

*7:後藤實・野口友昭・渡邊武 (1958).  有用天然物成分の研究 第17報 植物中の子宮収縮成分の研究 その 2 ヤマハギ中の子宮収縮成分について YAKUGAKU ZASSHI, 78, 464-467.

*8:Hye Hyun Yoo, Taehyeong Kim, Soyun Ahn, Yoon Jung Kim, Hyun Young Kim, Xiang Lan Piao, Jeong Hill Park (2005). Evaluation of the Estrogenic Activity of Leguminosae Plants. Biological and Pharmaceutical Bulletin, 28, 538-540.