脳構造の理解に役立つ製品

インタラクティブなWEBサイト・アプリ

3D Brain」では、PCの画面上で脳の構造をインタラクティブに表示できる。

また、同名のiOSのアプリ「3D Brain」でも、ヒトの脳の構造をインタラクティブに表示できるが、PCには対応していない。

前述のように、ヒトの脳では大脳新皮質が発達しているために、より下位の構造がわかりにくくなっているが、『病気がみえる』[*1]のWEBサイトにある「脳の中心構造をイメージする[*2]では、新皮質を取り去った脳模型をインタラクティブに操作することができる。

脳模型

実物大の脳模型については、スリービー・サイエンティフィックのC18(脳の5分解モデル)とA20(頭蓋骨の標準型モデル)のセットが、よく作られており、かつ価格も手ごろである。
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脳付きの頭蓋骨模型,お得なセットです│A20/9

実物より大きく作ってあったり、部位ごとに色分けしたりして、わかりやすく作ってある模型もあるが、実物大で頭蓋骨も付属しており、実際の脳の標本から型を取って作られているリアルさにおいては、この価格帯ではこの「A20/9(C18+A20)」が随一である。ただし、脳の外部にある血管は、このセットには含まれていない。

ThinkGeek」の「Brain Specimen Coasters」は、お茶を一服しながら、さながらMRIのように脳の断面構造を理解することができる、ギーク向けガジェットである。


Brain Specimen Coasters from ThinkGeek

実物を解剖する(閲覧注意)

模型ではなく、実物の脳を解剖するのはもっともリアリティの高い方法であるが、ヒトの脳となると敷居が高い。

もっとも簡便なのは、ペットフードとして市販されている、ニワトリの頭部を入手することである。

いくつかあるメーカーのうちで、煮崩れせずに比較的原形をとどめているのは、ペットライブラリー製品のようである。脳だけではなく、頭部の全体があるので、眼球から出た視神経が左右に交差しているところなど、生々しい生命の神秘を目の当たりにすることができる。

以下は実物の写真である(閲覧注意


「活動的な愛犬」の餌として売られている、鶏頭水煮
 

ペットライブラリー製品は固めで煮崩れしていないと言われているが、それでも個々の状態は異なる
 

状態の良い頭部を選ぶ
 

頭皮を切除すると、頭骨が現れる。泉門が見える
 

頭骨を切除すると、脳が現れる
 

脳を取り出す。大脳半球はヒトよりもだいぶ小さい
 

脳を裏返す。大脳が小さい一方で、嗅脳が比較的大きく突出している



記述の自己評価 ★★★☆☆
(既存の製品の紹介であり、オリジナルな考察はない。情報が不十分で、もっと良いものを見逃している可能性がある。下に進むほどコンテンツのギーク度が過剰になっている。)
2019/05/05 JST 作成
蛭川立

*1:医療情報科学研究所(編)(2017).『病気がみえる 〈vol.7〉 脳・神経』メディックメディア.

*2:MEDIC MEDIA (2017). 「脳の中心構造をイメージする」『病気がみえる 〈vol.7〉 脳・神経』(2019/04/21 JST 最終閲覧)