2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

科学と非科学の境界設定問題

写真:クイーンズランド・パフォーミング・アート・センター/オーストラリア・ブリスベン 「科学」という日本語 科学と非科学の境界設定 理論の無矛盾性と反証可能性 理論の社会的側面 非科学・未科学・疑似科学 疑似科学の有害性 疑似科学と政治的権力・宗…

ヨーガと瞑想

インド的世界観の底流に流れているのは、輪廻(saṃsāra)からの解脱(mokṣa)という発想であり、その基本は、西洋近代科学の唯物論(materialism)とは反対の、唯心論(spiritualism)である。mokṣaは英語ではliberationと訳されたりもするが、物質的な身体…

輪廻と解脱

輪廻の観念 地球上のほとんどすべての伝統社会が、死後の霊魂という観念を持つ。転生、つまり霊魂がふたたび肉体に宿って現世に戻ってくるという観念を持つ社会も世界各地に存在する。古代インド哲学とそこから派生した仏教思想を特徴づけるのが輪廻転生の観…

PKの実験研究

hirukawa.hateblo.jp このページの記事は加筆修正されて上記のURLに移転しました。 乱数発生器実験 PKは量子力学で説明できるのか? (私的研究史) 乱数発生器実験 PK(Psychokinesis:念力)にかんしては、1930年代のラインの時代のサイコロ投げに代わって…

ESPの実験研究

hirukawa.hateblo.jp この記事は加筆修正されて上記のURLに移転しました。 さて、超心理学が仮定する現象の分類は、いくらでも、もっと細かく進めることもできるが、ここで重要なのは、これらの分類は、あくまでもその存在を確かめるために行う実験のための…

【文献】草間彌生『すみれ強迫』

すベてがどうでもいいわけではない。投げ出しているのでもない。サチコは思う。この世の摂理がわかっているのだ。花と星と雲と風が教えてくれることだけで充分なのだ。狂っているんじゃないと私は理解しているの。脳病院にゆくのはいい。でも私の頭の中には…

【資料】西丸四方『狂気の価値』

躁鬱病プラス分裂病・ある天才画家 私は三十年来、ある女性の画家を知っている。彼女が田舎の公民館で個展を催したときに、偶然出会い、その狂的な抽象画に圧倒されるほどの迫力を感じた。これは物真似でない本当の抽象画だと思って、その画家に会ってみた。…

【資料】ウェーバー「世界宗教の経済倫理」

われわれがこれから考察しようとするインドの宗教意識は、中国とはきわめて対照的に、かつてこの地上に出現した宗教倫理のうちで理論的にも実践的にももっとも徹底した現世否定の諸形態を生み出しただけではない。それに照応する「技術」もまたここで最高度…